神社や神棚のしめ縄や玉串についている、ギザギザの紙が何か気になったことはありませんか?
しめ縄だけでなく、御神木だったり、鏡餅だったりと、色々な場所で見ることがありますよね。
あれは「紙垂」(しで)と言います。
あの紙垂が付いているだけで、神社や神棚の神聖さが増している気がします。
よく見かけるものではありますが、そもそもなんの為に付いていて、どんな効果があるのかきちんと知っている人って少ないのではないでしょうか。
あのギザギザにも意味があるのでしょうか。
今回はそんな謎の多い紙垂について調べてみました。
疑問を解決して、すっきりした気持ちでお正月を迎えたいですね。
紙垂って必要?付けることでどんな効果があるの?
神棚を作る時に、しめ縄や紙垂も作るべきなのか、作らなくてもいいのか迷いますよね。
流派や地域によっても違いますが、基本的にはしめ縄や紙垂は必ず必要と言うものではないです。
でも、せっかく神様を祀るのならば、神様の居心地がいい環境をつくってあげた方が神様も喜びます。
効果があるかと聞かれるとそれは分かりません。
ですが、神様を祀る場所は神聖な場所であるべきですよね。
紙垂のついたしめ縄は常世と現世を隔てる結界です。
紙垂を取り付けることで邪気を祓い、神聖な場所であるという証になります。
神様に気持ちよくずっと居てもらいたいと考えるのならば、手間を惜しまずにしめ縄と紙垂を取り付けましょう。
紙を垂らすから「紙垂」、ギザギザした形の意味は?
まさに読んで字のごとくですね。
あのギザギザした形にも意味があります。
形をよく見ると、なんだが稲妻に見えてきませんか?
落雷があると稲がよく育つので、豊作を願う意味で、また、邪気を払う意味でこの形になっていると言われています。
紙垂を何につけるかによって意味合いが違う
紙垂は、何につけるかによってその意味合いが変わってきます。
しめ縄に付ける時には、ここが神聖な場所の境界線だと言う事を示す役割があります。
お正月の鏡餅や、神社の神木に巻かれているのを見かけますね。
また、玉串などに付ける時には祓い清める意味となり、祓具として使われます。
また、紙垂は1種類だけではありません。
紙垂は吉田流・白川流・伊勢流の3種類
吉田流・白川流・伊勢流の3種類の流派があり、それぞれ折り方、切り方が違います。
代表的な吉田流の紙垂の折り方は、切込みを入れた紙を手前に3回折ります。
対して白川流は、1回目は手前、2回目は向こう側、3回目は手前、という風に折ります。
伊勢流は左右の切込みを入れた紙をそれぞれ手前に折るだけとなります。
流派や垂れの数の使い分けは地方や神社によって変わり、境内の中と境内の外で流派を変える事もあるようです。
紙垂ってどんな意味があるの?
「しで」は動詞の「垂づ(しづ)」の連用形で「しだれる」からきています。
素材は、昔は木綿(ゆう)が使われていました。
木綿(ゆう)とは、私たちが普段着ている洋服で使用される綿(もめん)とは違います。
漢字は一緒ですが、全く別のもののようです。
木綿(ゆう)は、コウゾという木の皮の繊維から作られる糸のことを指します。
今では紙を使うのが一般的となっています。
奉書紙や美濃和紙、半紙を使用しますが、半紙などは水に弱いのが難点です。
そのため、 コピー用紙を使用する場合もあります 。
中にはプラスチックコーティングされた紙を使用する神社もあるそうです。
まとめ
紙垂について調べてみましたが、知れば知るほど神様を祀るという事の奥の深さが分かりました。
何気なく見ていたあのギザギザの形にも、古くから伝わる意味があるんですね。
紙垂があっても気にせずに御神木などに触っていた自分が恐ろしいです。
紙垂は神聖な場所の証。
今後はきちんと神聖な場所という認識を持って行動しないといけないなと反省しました。
お正月を迎える前の神棚を掃除する際に、紙垂も綺麗なものに交換して、新しい気持ちで神様をお祀りしてはいかがでしょうか。
紙垂はギザギザの紙だけを指し、幣束は竹や気の串に挟んだものを指します。
幣束(へいそく)の飾り方や幣束を飾る意味や色・形・種類については、
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