「還暦祝いに贈るもの」となると、定番の赤いちゃんちゃんこや赤いずきん、
最近では赤いTシャツや赤いパンツ(!)も…。
とにかく「赤いもの」というイメージがありますよね。
実は、これにはきちんとした理由があるんです。
今回は、還暦祝いにはなぜ赤いものを贈るのかその起源や理由と、赤いもののプレゼントに最適なものをご紹介しました!
ご家族や義実家などへの還暦祝いに悩まれている方、ぜひ参考にしてみてくださいね。
還暦祝いはなぜ「赤いもの」なの?
奈良時代に干支の考え方が中国から日本に入ってきました。
その後、還暦祝いの風習が広まったのは江戸時代に入ってからと言われています。
昔は平均寿命が今よりも短く、60歳まで生きられれば長生きな方でした。
また、年長者の知恵は何にも替えがたい財産だったので、大切にされたのですね。
そのため、長寿を祝う意味で還暦祝いの習慣が生まれたのです。
還暦は生まれた時の暦に還る、つまり赤ちゃんになって生まれなおすという意味があります。
ここが「赤いもの」との関係するポイント。
当時は赤ちゃんが亡くなってしまう事も多く、魔除けの力を持つとされた赤色のちゃんちゃんこを着せて無事に成長することを願いました。
そのため、生まれなおしの還暦にも赤いちゃんちゃんこを贈るという、現在の習慣につながっていったようです。
還暦祝いにちゃんちゃんこ以外の赤いプレゼントは何がいい?
プレゼントひとつとっても考えるポイントが多くて、じゃあ何を選べばいいの?となりますよね。
先ほど書いてきたNGアイテムでも、贈る相手がとても欲しがっているアイテムであれば、贈るのも可。
もしご本人の希望がわからない場合には、趣味的だったり、人生を楽しむためのアイテムがおすすめです。
赤いスカーフ
先ほどファッションアイテムは今ひとつと書きましたが、小さめのものであれば程よく華やかさが出てグッド!
赤色は魔除けの色と言いましたが、その意味からすると身に付けるアイテムはピッタリなんですね。
定番ブランドを選べば、安心感とともに上品さをかもし出します。
キーリング、キーホルダー
キーリングやキーホルダーも主張しすぎなくておすすめのプレゼント。
特に日常的に車に乗る方だと、家の鍵と最低2個は持ち歩くはずなので、まとまっていると便利です。
これも名入れすると記念になりますね。
プリザーブドフラワー
真っ赤なバラなど、花束も喜ばれる贈り物のひとつ。
プリザーブドフラワーを選べば長く楽しめて、水を変える手間もありませんので贈る方に負担をかけません。
アウトドア向きのリュックサック
登山やトレッキングなど、アクティブな趣味をお持ちの方にはこちらがおすすめ。
リュックに限らず、帽子やトレッキングシューズも良さようです。
アウトドアやスポーツ用品は派手な色がよく使われるので、真っ赤でもキマるのでは?
還暦祝いに避けるべき赤いアイテムは?
そんな意味が込められている赤いちゃんちゃんこ。
そうなると、やっぱり還暦祝いにはこれを贈った方がいいの?と迷いますよね。
しかし、現在では必ずしも赤いちゃんちゃんこじゃなきゃダメ!ということはありません。
もらっても他に使い道がないため、選ばない人が増えてきているようです。
贈る相手が「ベタなお祝い」が好きという場合でなければ、もらってうれしいものの方がいいでしょう。
そんな時には、使い勝手があるもので、還暦祝いになぞらえた赤色のアイテムが好まれています。
逆にこれは避けた方がいい、とされるアイテムもあります。
【杖、老眼鏡など、年齢を感じさせるアイテム】
杖や老眼鏡は年齢や衰えを感じさせるためNGとされるアイテムです。
最近の60歳は若々しい方も多く、まだまだ現役!と思っていれば「年寄り扱いしています」というメッセージを伝えてしまいます。
たとえおしゃれなデザインであったとしても、高齢の方が使うものは避けるようにしましょう。
【仕事や家事に使うアイテム】
老人感がなければいいのかと言えば、それだけでもありません。
例えば、まだ仕事を続けている方に腕時計、長年主婦として働いてきた方にお鍋、といったプレゼントも今ひとつの場合があります。
60歳であれば、仕事や子育てが一段落して、「これからは自分達の人生を楽しもう!」となってくる年代。
そうであれば、先に書いたようなアイテムは、まだ仕事や家事をし続けろということ?と受け取られることもあります。
元々欲しがっているものでなければ、選択肢からは外しておきましょう。
【面積の大きいファッションアイテム】
赤いストールやコートなど、ファッションアイテムもよく還暦祝いのプレゼントとして選ばれます。
ですが、元々派手な服装が好きではない方であれば、身に付けることに抵抗がある場合があります。
面積の大きいアイテム、しかも派手な赤だと気後れしてしまうかも。
贈る方の好みもありますが、あまりに派手なものを避けると失敗が少ないですよ。
還暦の起源について
昔からの還暦祝いの定番といえば、赤いちゃんちゃんこ。
考えてみれば、ちょっと不思議な気がしませんか?
ですが、これにはきちんとした起源があるのです。
そもそも還暦の考え方の発祥は、古代中国までさかのぼります。
この頃は十干(じっかん)と十二支を組み合わせて暦を表していました。
これを干支(えと)と呼び、60種類ほどあります。
日本の干支は十二支だけを指すので違和感があるかもしれませんが、本来はこちらが正式なんです。
丙午(ひのえうま)とか、聞いたことありませんか?
この60種類が1年ごとに決まっているので、60年生きると生まれた時の干支に戻ってくる、ということになります。
これが還暦=暦が還る、の意味なのです。
まとめ
人生の区切りの一つとしてお祝いされることが多くなってきた還暦祝い。
これ!といった正解がないだけに、プレゼント選びは悩んでしまいますよね。
還暦の記念として赤いアイテムを選ぶなら、老いを連想させるもの、主張しすぎるものは避けましょう。
贈る相手の好みに合うものが一番ですが、その人の趣味や好きなことを楽しむためのアイテムを選んでみてください。
贈る側の感謝のメッセージとともに、お祝いを彩ってくださいね。